資料−1
第2回平成14年度会長提言特別委員会議事録(案)
日 時 :平成14年10月30日(水)15:00〜17:00
場 所 :弘済会館会議室 蘭(西)
出席者 :岸委員長、高辻、横田、中川、名倉、北川、佐藤、西田、古木、松浦(代 久保田)、
井上、酒井各委員、小松特別委員、松尾、鈴木(俊)、鈴木(幹)、石郷岡各事務局
(配布資料)
資料−0 インターネットで価値ある情報とは−効率よく連携するために−
資料−1 第1回平成14年度会長提言特別委員会議事録(案)
資料−2 社会への情報発信の仕組みに対する意見とその対応策
資料−3
試験実施の仕組み
添付資料−1 土木についての小中学生アンケート結果
添付資料−2 会長提言特別委員会(社会化WG)アンケート結果
議 事 :
1.岸委員長挨拶
これまでのWGの活動やアンケートにご協力いただいた結果の分析により、ようやく方向性が見えてきたところです。本日は、これまでの成果に対し、ご意見を伺いたい。
2.特別講演: インターネットで価値ある情報とは−効率よく連携するために−
委員会の審議に先立ち、日本工営(株)の小松氏より「インターネットで価値ある情報とは−効率よく連携するために−」と題したご講演をいただきました。
学会のホームページが価値ある情報発信サイトや情報を求める人が行き着くサイト(termination sait)となるために、土木学会にしか存在しないものの洗い出し、インターネットの世界から探してもらえるホームページ作り(標準形式、メタ・データ化)、まずは用語の統一に着手してはという3つの提案をいただいた。
この後、以下の議論がなされた。
(岸会長)
コンピューターの情報の世界でシソーラスとかオントロジーとかの議論がなされている事に驚いた。土木用語の統一を学会が始めたらいいなと思う。
(高辻委員)
現在、学会は用語辞典についてどのような動きとなっているのか
(小松委員)
用語辞典を発行した後止まってしまっているようだ。また、用語についても執筆者に著作権がついてしまっている様で、そこの取り扱いが今後電子化しインターネットに公開する作業を進めていく上で障害になってくるかもしれない。特に用語辞典として売っているものからどう抜き出してきてインターネット上で使うか、著作者の合意の上権利を放棄してもらうかなどクリアにしていかなければならない課題も多い。
(岸会長)
土木学会ハンドブックの索引は、線で関連する用語をつないでいるので、これらも参考にしたらどうか。
(古木委員)
本を出して収益を上げたいというニーズとより広く使って貰いたいというニーズは相反するものと思うが、一般的にはどのあたりで折り合いをつけているのだろう。
(小松委員)
洗練された辞書にしていこうとすると、一般に公開して人の目にふれるほど良いものとなっていく。この場合、執筆者に与えられるのは名誉だけであることを理解していただく必要がある。
(古木委員)
この場合、後で本として出版することができるのか。
(小松委員)
やはり、紙でほしいというニーズはあるので成り立つと思う。
(中川委員)
価値のある情報として用語辞典の話をしてきましたが、この他に委員会の情報があると思いますが、どういった形で進めたら良いかなどお考えがあったら教えてください。
(小松委員)
例えば、いくつかの委員会で一定期間のアクセス数を見てみたらコンクリート委員会のHPのアクセス数が特に高かったとしたら、このHPをユーザーは支持している(価値がある)と見なすことができるのではないか。そういうスパイラル的な価値の見いだし方をする必要がある。
有名なポータルサイトでは一般的に行われている方法で、その結果によってはメニューの表示の順番さえ変えていく場合もある。
それと同じようなことをまずはしてみる必要がある。そのためには、標準化された表現でそろえた形で各委員会のデータを整備することが必要と考える。
3.社会への情報受発信の仕組みとシステムのプロットタイプによるデモンストレーション
酒井委員より資料−2、3に基づき社会への情報受発信の仕組みに対する意見とその対応策および試験実施の仕組みについて説明した後、小松委員の操作でプロットタイプシステムの紹介がされ、以下の議論と決定がなされた。
(1)決定事項
・プロットタイプに基づき一般公開用のサイト構築に入る。
・一般公開は、年明け1月に行う。
・一般公開まで、プロットタイプを利用して質問と回答のシミュレーションを行い、各役割分担業務に習熟する。
(2)質疑内容
(北川委員)
内容精査をする事務局はだれがやるのか。
(井上委員)
試験期間中は、本委員会の事務局で行いたいと考えている。来年以降については、本委員会の成果や提言結果を実現していくための学会の委員会、具体的には総務部門の情報化委員会などに引き継いでいきたいと考えている。
(西田委員)
委員会が責任を持って運用することは、どんな方法でやられ、どういう結果になりましたということが明らかになることや方針に対するチェックができることなど良いことだと考える。
事務局になる人が資料では回答者グループから何人か出るとも、それとは別に人選するとも取れ、かならずしも明確になっていないように思うがどうか。
(高辻委員)
事務局の役割のうち内容精査の部分は、あまり重く考えないでアルバイトでも出来る程度を考えている。選択基準としては、ルールに乗っ取っていることはもちろんであるが、ちょっとこれは、あさっての方向を向いているんじゃないのという物を除く程度を考えている。
回答のところは、事務局が何か言うというより、これは間違っているというのが明らかな物を選別する程度としたら良いのかなと考えている。
議論があらぬ方に向いてしまっているなどは、このサイトを見ているみなさんの意見を乗せていただいて、事務局はあまり介入しない方向でやってみようかなと思っているが、試験実施期間の状況を見て考えてみたい。
(岸会長)
アンケート結果では、登録回答者などにどれくらいご協力願えるのか。
(酒井委員)
アンケートでは、特別上級の方では3分の2くらいの方がご協力いただける結果となっています。
(岸会長)
常時見てもらえるかどうか聞いたのか。
(酒井委員)
現状、どれくらい土木学会のHPにアクセスするかなどは聞いたが、登録回答者になった場合、常時アクセスしてもらえるかどうかは聞いていない。
(井上委員)
資料−3のワークフローにあるように、質問箱に投稿が有った場合、事前に登録していただいた方にメールを出す機能があり、この機能を活用することにより常時HPを見に来て頂かなくても良い仕組みを考えている。メールが届いた後、HPを見て貰い、ご意見を書いていただければと考えている。
(小松委員)
質問によって、書きやすいものと書きづらいものに別れ、書きやすいものにはたくさん回答がくるが、書きづらい、微妙な質問には回答が出てこない例も多い。一定期間すぎても回答がない場合に回答を書いて貰う、今回の仕組みを機能させることが重要ではないか。
(古木委員)
組織の問題は、会長提言特別委員会でやっているというより、情報化委員会でやっていると言う方が良い。ただ、実際に取り扱うのは広報委員会が適当かと思うが、現段階では決められない。
公共で、今回取り組みに近いようなことをしているサイトはあるのか。
(井上委員)
適当かどうか解らないが、一つは、デジタルニューディールが上げられる。また、学会としては、火山学会がHPを利用して技術的な質問を受けることをしている。
(佐藤委員)
回答の方はチェックしないのか。
(井上委員)
個人の責任を明確にするため、投稿即公開としている。
(佐藤委員)
質問に対し、回答が複数でたり、またそこに追加質問がなされたりするのではないか。この場合、最初に質問を出すことと途中で質問を追加することの違いは何か。また、全体が解りずらくなりはしないか。
(井上委員)
回答の中に質問が入ってきてしまうと議論全体が解りずらくなってしまうケースは考えられる。
システム的には、回答者が最初の質問に対して答えるのか、書かれた回答に新たに書き足すのか選ぶことが出来るので、それで対応してもらうことを考えている。あまりにも混乱するようなら、事務局がまとめるなど交通整理も考えている。
見やすくするには、一問一答の形でやる方が読む方も読みやすい。ただ、回答が次の疑問を呼び起こすことも十分考えられるので、どう対応していくかは今後試験実施の中で考えていきたい。
(佐藤委員)
一夜にしてとんでもない内容のものが入ってきてしまうことも考えられる。土木学会のやっていることであり、心配がある。
(井上委員)
常時、事務局が監視することで対応したい。
質問、回答が多くなると回答までチェックした上で公開することは、事務局の負担が多くなりすぎると思う。ただ、監視は常に行い、削除権限は事務局にあるので不適当で有れば削除する。
(高辻委員)
回答はすぐ公開されるようにしておかないと批判の対象になる。
(小松委員)
インターネット上で危ないとされている攻撃に対してはソフト側が対応している。例えば、連続投稿によるサーバー攻撃に対しては、同一ユーザーは投稿間隔を開けないと投稿できないとか。
(井上委員)
現状は、5分間の間隔があいており、投稿後5分たたないと次の投稿ができない。
(小松委員)
運用上の話をさせていただくと、質問の中に2つの内容が入っていれば、事務局がそれを分け2つの質問として公開することが出来る。最初の段階でクリアにすることが事務局の一つの役目となる。
また、追加の質問が付いてきた場合は、事務局の方で「その質問は新たに投稿してください」とのお願いをして削除するなど運用ルールは別途決め手おいた方が良い。
(古木委員)
仕組みとして継続的にやっていくのだから、事務局もある程度経験が引き継がれていくような体制が必要ではないか。
(古木委員)
このHPには、広告を載せるようなことができるのか。
(小松委員)
実際のSlashのサイトには乗っている。会告の様なものを乗せることも出来る。
(古木委員)
一般の会社や他の協会などの広告はどうか。
(小松委員)
微妙な問題である。技術的には可能であるが、それをすると、検索サイトの評価が著しく下がってしまう。検索サイトから見て土木学会のサイトが価値がある、ターネネーションサイトとして評価されるためには、商業サイトであっては評価されない。たとえ乗っている広告が他の協会であっても難しいのではないか。
これは、検索サイトで何かキーワード検索をしてもらえば解ると思うが、最上位にあがってくるのは非商業サイトがほとんどである。
(横田委員)
今のプロットタイプでは、フォーラムと質問箱が他と同じように並んでおり良くわからないが、何か考えているのか。
(小松委員)
まだ、このプロットタイプでは実現していないが、セクションというグループ化の機能を使ってタイトルバックの色を変え解りやすくしたい。
(横田委員)
質問なりフォーラムは投稿者に選んでもらって入ってくるわけだが、その順番は投稿順でならぶのか。
(小松委員)
質問箱かフォーラムかは、事務局で変更することができるが、公開した後は、その順番などを変えることができない。
(中川委員)
トピックスを見ると質問箱やフォーラムの他に技術的な分類もある。これはどのように使っていくのか。
(小松委員)
技術的な分類は、現在の学会の分類に合わせてある。例えば、投稿の際などに環境と質問の2つを選んでもらうことにより、切り口を変えて見ることもできるようにする事もできる。運用方法をまだこのプロットタイプの中では整理し切れていない。
(名倉委員)
この質問箱やフォーラムへはどうやって入っていくのか。
(井上委員)
学会の今のトップページにボタンを付け、この新たなHPに飛ぶようにしたい。
ただ、直接リンクを張るのか、一度利用規約を読んでいただいた後に入るかは、現在検討中です。
なお、投稿にあたっては、氏名(ニックネーム可)とメールアドレスは書いていただくこととしたい。
(名倉委員)
この新しいHPには学会のHPからでないと入っていけないというと、なかなか世の中に知ってもらえないのではないか。また、一般の人は、自分の聞きたいこと・疑問に思うことが土木関連であることすらわからない場合があるだろう。このサイトがうまく活用されるには、いかに早くこのサイトに入って行けるかが重要である。このサイトを早く探してもらうのに何か良い方法はないのか。
(小松委員)
社会に知ってもらう一つの方法は、検索サイトに情報を流し載せてもらうことが可能ではないか。
また、土木学会のコメントの中にこのような事をしていますよと言う事を記載してもらうこと、はっきりした入り口を示してやることも有効ではないか。
(中川委員)
ヤフーの人と話を聞くと、バーナー広告などを出した方がより有効ではないかとの意見であった。
(高辻委員)
学会の4万人のセールスマンがいるのですから、その方たち一人ひとりがまず、愛着がわくように努力し、広めてもらうことが必要ではないか。
(古木委員)
その前にまず、会員一人ずつや回答者などが、この場に対する責任を意識し、あいまいな運用をしていかない覚悟を定着化することが大事ではないか。
(酒井委員)
アンケートの回答を見ると社会に対してこのような取り組みを責任を持ってやって行かなくてはいけないという意識を少なくとも特別上級の方お持ちであると考えている。
(中川委員)
確かに議論が白熱し、委員会にフォーラムを立ち上げ別途議論していただくような局面も出てくるとは思う。
(岸会長)
そのような、この仕組みの発展系が出てくれば学会の価値があがっていくものと思う。逆に各委員会がそういった方向に誘導していくような使い方を考えていただけたらとも思います。
以上